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ヴェール、生きている膜

ジュラのカーヴで、ヴァン・ジョーヌはひとりで熟成するわけではありません。酵母の薄い膜が、6年もの間ワインを見守ります。

カーヴの光に照らされたヴァン・ジョーヌのグラス

発酵を終えたサヴァニャンは樽に移されます。造り手は決して補酒をしません。ワインが少しずつ蒸発するにつれ、樽の中には空気の層が生まれます。

そこに現れるのがヴェールです。酵母が液面に浮かび上がり、白い膜を織りなします。クリームのように見えることもあれば、灰色がかって見えることもあります。酵母はアルコールと酸素の一部を糧にしながら、ワインを急激な酸化から守ります。

このゆっくりとした営みが、ヴァン・ジョーヌならではの香りを生みます。フレッシュなクルミ、ローストしたアーモンド、そしてよくカレーにたとえられるスパイスの香りです。

ヴェールは思いどおりにはなりません。カーヴの環境や温度の変化、そして樽ひとつひとつによって表情が変わります。隣り合う二つの樽から、まったく同じワインが生まれることはないのです。

アントワーヌ、ニコラ、メルキオール